知らにゃソンソン、漆の世界



神田駅西口からセントラルホテルへ向かう道。気付かないと通り過ぎてしまいそうなビルの1F。
ちょっと前までは(何のお店だろう?)と思うものの、よく分らず通り過ぎていたのだけれど、ある時窓際にディスプレイされている陶器が目に入り、この辺にたまにある「和風の雑貨屋さん」か何かかと思って足を踏み入れ、ちょくちょく覗くようになった。
ここ、実は漆と陶器を身近に感じ、見る目を養うことのできるスペースなのだ。

店内は外光が入って見やすくなっている。
入口には、色とりどりのお箸が。
シンプルでなかなかお手頃な物から、作家さんお手製のキレイな色のものも。
箸袋なんかもあって、myお箸にいいかも。

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私はここで父の日にお箸と箸袋を購入。
「拭き漆」という製法の六角のこげ茶色のお箸。その名の通り、漆を塗ってから拭きとる作業を繰り返したもので、木目がうっすらと見えるのが特徴。(写真がなくてゴメンナサイ。)
六角の箸は、カッティングの美しさに加えて、四角より丸に近いので持ちやすいという点もポイントが高い。


ツヤツヤの漆、実はニセモノが多い!?



そして、優しく落ち着いた色合いの漆の食器がずらり。
うっとりと見ていたら、お店の杉本さんが、「漆お好きなんですか?」「よくここに入れましたね」などといろいろ親切に話しかけてくれる。
全然詳しくないけど、綺麗ですね~と答えると、「本物の漆」についてとっても分かりやすく教えてくれた。

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「本物の漆は、ツヤがないものなんですよ。
本物でツヤを出す加工をするには、相当なお値段がかかります。」


普段からつやつやの漆の食器ばかり見てきた庶民の私には、目からウロコの事実!
あれらは全部、ニセモノだったのか・・・
ツヤのあるものは、やはりそれなりのお値段。

こちらに置かれている漆の食器は、全部作家さんの手作り。
どーんとまとめ買い、はちょっと厳しいかもしれませんが、ツヤのないものならちょこちょこ買い足していってもよいかも、というお値段。
それにしても本物の漆の食器、挿絵もやわらかくてリアルで、見ていてほんわかしてくる。

↓このお弁当箱も作家さんのもので、丸っこい形といい、挿絵といいとっても可愛い。
専用の袋もついて、凝っている。3万円とかなりのお値段だけど、見ているだけならタダ(笑)。
そんな客にもいろいろと説明してくれる、とても優しい杉本さん。

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もともとは漆やさん



杉本商店さんは代々、漆材の卸業を営まれているそうで、芸大などにも卸すようになったそうだ。
その関係で、美大生や、卒業して作家になった方の作品を置いていくようになったとのこと。

漆製品は、自分で塗りなおすこともできるそうで、そのための漆もお店で手に入れることができる。
中国産なら、1000円程度で本物の漆を購入できるのだ。
ちなみに国産は10倍程度するそう。中国産でも品質が劣るというわけではなく、風合いなどが違うんだそう。


素朴でかわいらしい陶器



杉本さんにはもうひとつ、一押し商品が。
作家さんの手作り陶器。

素朴で優しい表情の陶器がい草の上にずらり、とっても可愛い。
こんな食卓でごはんを食べられたらなぁ、とついつい思ってしまう。
「洋食器はカップからお皿までセットなのに、和食器ではそういう発想がないのがつまらない!」という杉本さん。
和食器をトータルで提案しているのも、このお店の面白いところ。

↓「ふた」付きのお茶碗なんて、かわいいでしょっ

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↓私は特にこの越智さんという作家さんの陶器の、深い蒼色にとても癒された。
こちらは1000円台からと、なかなかお手頃。

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工芸品の美しさにこだわりがあり、とてもフレンドリーなお店の方。
良い漆と陶器を身近に感じて欲しい、という意気込みの伝わってくるお店だ。
眺めるだけでも気軽に入れるので、ぜひ覗いてみてもらいたい。
杉本さんと話していると、感受性豊かになります。これは嘘じゃない(笑)。

↓ちなみに、杉本さんでは『うるし屋さん通信』というミニコミを作って配布されています。(現在12号まで)
「漆はとってもエコ!」「漆は自分で塗りなおせます」「漆には抗菌作用がある!」「漆はかぶれない」
などなど、毎回今まで知らなかった漆のひみつが明らかに。 漆をぐっと身近に感じられること間違いなし。

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次回は、こだわりのお箸を求めて、杉本さんの運営されているギャラリーに潜入します!
お楽しみに。

 
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杉本商店(漆材・漆工芸品・陶器・貸ギャラリー)
東京都千代田区内神田3-18-4
TEL/FAX:03-3252-8031
営業日:火曜~土曜(祝祭日、年末年始12/29~1/4、夏期休業8/14~16はお休み)
営業時間:11:00~19:00
ホームページ (←ワッショイへのリンク、ありがとうございます。)